迷走占い師、タロットを学ぶ
わたしの所属する占い館、魔女☆Maison主催の、ヘイズ中村先生によるライダー・ウェイト・タロット講座を先日終了しました。
去年の9月からなので、約半年。
途中わたしがインド行っちゃったりしたので、ゆったりとしたスケジュールでした。
タロットを密にさわっていたのは20代。ある男性と付き合い始めて2日目、ファミレスデートで「占って♡」と言われたので占ったら、
「女性と金銭問題……?」
と、ふたりとも今後のラブラブな日々がカードに現れると思いきや、相手が飲み屋の女に給料のほとんどを貢いでいたことが判明した事件があったっけ。
その他さまざまな逸話があり、当時から「タロットは当たる」という認識はあった。でもカードの意味をしっかり覚えていたわけでもなし、どうやって占っていたのか覚えていない。霊感でも使っていたのだろうか。
それからかなりのブランクを経て、やっぱりメジャーなライダー版を、しっかりやり直したいなと思っていたところの、西洋魔術師・魔女として超有名なヘイズ先生による「初級講座」である。
ということで、喜び勇んで門をたたいたのであるが……
開口一番ヘイズ先生
「あなた、何しに来たの?」
そして、もうひとりの参加者にも……
「あなた、何しに来たの?」
いや……きっちり勉強したいなーと思って来たんですけど!(笑)
話を聞くと、この講座、ほんとにほんとの“初学者”の人を対象としていたらしく、タロットにも魔術用語にもなじみのあるわたしたちは初心者ではなかった……らしい。
ということで、いきなり初回から
「じゃあ占ってみましよう♪」
えーっ!あのー先生、このカード20年ぶりに買って今日初めて開けたんですけど!
――そんな始まりでした。
ライダー版がメジャーなタロットであるには、わけがある。
何より意味が絵から見てとれるわかりやすさ。正位置と逆位置というシステムを採用することにより、トートタロットのように隣接するカードの「品位」を考慮するややこしさもない。
「ひっくり返ってるから、ダメ~!」なんて、小学生のとき、雑誌のふろくのタロットで遊んでいて思ったものだ。
小学生でも使える親しみやすさ、それがライダー版のよさでもあり物足りなさでもある。
たしかにバックボーンはあるのだけど、イマイチ思想と高尚さに欠けている気がして、講座開始後まもなく、正直、「あ、もしかしてこれいらなかった?」、とも思った。
ところが、ヘイズ先生による42カードスプレッドを使った実占を目の当たりにしたとき、わたしはひっくり返った。
一度きり並べた42枚のカード。
それを手掛かりに、
最初の質問に関連するあらゆる事柄について答えてくれ、
しかも単なるものの「よしあし」でなく、
的確で具体的でアドバイスまでくれて、
しまいには、精神性、そしてセラピーの域にまで……。
ライダー版、すげえ!
っていうか、ヘイズ先生、すごすぎるんですけど…
講座では、参加者同士でひたすら実占、実占。
わたしの悩みといえば、みなさん定番の仕事と恋愛と、そして霊的探求。
前者はさんざん講座中に占ってもらったのだけど、最終日には「霊的探求」という超観念的なトピックについて、大きな気付きと指針をもらった。
ライダー版でここまで見れるのか!
その内容については、元も子もないので書きませんが……。
やっぱり、そうなんだな、と。
わたしはもちろん、OSHO禅タロットをメインに使っているわけだけど、ライダー版を使って禅タロット的なアドバイスもできるんじゃないか、とも考えるようになった。
だって、わたしたちは4大元素からなるこの世界に生きているのだから。
禅タロットのバックボーンは、何を差し置いても、瞑想(知識ではなく体験)。
対してライダー版やトートタロットを学ぶには、それなりの、いや、かなりの知識が必要といえる。
「占い」っていうと軽い響きがあるけど、「学問」に近い。てゆーか、そうだろう。
講座では、ヘイズ先生が長年の研究と経験で得た貴重な話をたくさん聞けます。でも、黙って座って聞いているだけで「当たって売れて愛されるタロット占い師になる♡」魔法をかけてくれることなど決して期待してはいけません。
――結局学ぶのは自分。先生は勉強の仕方を教えてくれる。つまりは、それをどう生かすか、どこまで真摯にカードに向き合うか、というところなのです。
その厳しさは、以前トートタロット講座を受けた経験(そのときもとても初級じゃない初級講座だった……)から身に染みてわかっていた、つもりだったのだけど、今回も「初級」であること、ブランクがあること、日々の忙しさ……なんだかんだと言い訳をつけて、甘えをもって5回目を迎えてしまったことを後悔している。
だから、ライダー版の可能性を知ってしまった今、この衝撃と感動、タロット熱が冷めやらぬうちに、今さらながらタロットとガンガン向き合っていきたい。
ということで昔買った本をひっぱりだしたり懲りもせずまた本が増えたり(まだあるヨ)。
『イメージシンボル事典』は20代のときに買ったもの。8,240円(消費税3%!)もする本をどうやって買ったのだろう。財政状況は今も対して変わらないのだが(笑)
そして何より大切なこと。ヘイズ先生は、スピリチュアルな世界に生きることについてもとっても厳しい方です。そんな先生が、わたしの生きる道を理解し、尊重してくださったこと、心より感謝しています。
先生、そして毎回半ば人生相談と化した実占にお付き合いいただいた学友(笑)のYさん、ありがとうございました。